産能通信応援団

■ コラム ■

    掲載件数 : 20        最終更新日 : 2011/07/04(Mon) 17:53

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■ 若者に贈る

   「熱い心と冷静な眼」そして「決してあきらめないこと」
◆「今通ってる大学を辞めて、産能短期大学 通信教育課程に入学しようと考えています。歳は19歳です。入学する理由は、学費が安いことと、マイペースで勉強できるからです。でも、今考えていることがあります。就職はできるのかということです。通信教育でも就職はできますか?新卒で就職はできますか?誰かおしえてください。お願いします。」

 Aさんには何か事情がおありのようですね。Aさんの具体的な状況が分かりませんので、ご返事が少々的外れになるかもしれません。その場合は、どうかお許しください。ただし、もしも私がAさんの立場だったらどうするか、また、もしもAさんが私の子供だったらどう助言するだろうかと一所懸命考えました。最後まで読んでもらえるとうれしいです。

 まず初めに、どうしてもAさんにお話ししておきたいことがあります。それは、世の中には大変なことが多いものですが、一見すると難しいことでも、またとても確率の低いようなことでも、自分の想いを成し遂げている人は必ずいる、ということです。ほんの一握りかもしれませんが、どのような分野にも自分自身を「まあ、良くやってるな」と思えるような生き方をしている人がいるものです。他人から見て「あの人は成功している」ということではなく、その人自身の基準で自己評価した時「我ながら、頑張ってるじゃん」と思えるような生き方です。別に、スポーツ界の成功物語のことを言っているのではありません。有名・無名にかかわらず、また金銭的に豊かであるか否かを問わず、世の中には自分で納得のできる生き方をしている人がいます。人と比べてではなく、自分でそう思える事が大切です。Aさんには、そんな人になっていただきたいと思うのです。人生に試練は付き物ですが「あの時は大変だったけど我ながら良く頑張ったな〜」と後になって思えるような人生を送っていただきたい。そのように強く思います。私はAさんに、楽観的な気休めを言うつもりはありません。今の世の中、長く続く不況の中で、多くの企業は生きるか死ぬかという厳しい戦いをしています。ですから、普通にAさんのご質問にお答えするならば、「厳しいです」のひとことになってしまいます。しかし、考え抜いて工夫をしながら惜しまぬ努力を続ければ、何らかの形で道は開けてくると私は思います。

 現実の話をしましょう。例えば、Aさんがこれから産能短大の「通信教育」課程に編入し、その後卒業したとします。同じ年に産能短大の「通学」過程を卒業した人と同じような企業に同じような条件で就職できるかといえば、「それだけでは」ほとんど不可能ということになるでしょう。「通信教育課程」と「通学課程」を同等の「学歴」として見ている企業は多くありません。ほとんど無いと言った方が正確でしょう。それを偏見であると批難することは簡単ですが、現実の社会とはそんなものです。この傾向は、企業規模が大きくなればなるほどはっきりしてきます。そして、規模の小さな中小・零細企業では新卒の「新人」を教育している余裕は無いので、どうしても経験者などの中途採用が多くなります。これが、一般的な社会の状況です。

 しかし、就職情報誌を見てみてください。いつの世の中でも、人材を必要としている企業はあります。より好みをしなければ、どこかに採用してもらえるかもしれません。ただし、必要とされるのは、本当の戦力となる「役立つ人材」「有能な人材」です。このような人ならば、どこの企業でも欲しいのです。Aさんは、企業が欲しくなるような人材になることを必死で目指す覚悟がおありでしょうか?
 私は十代の半ばから働きました。就業条件では社会の底辺から始めました。生きていくために、真面目にそして必死に働きました。しばらくすると、それが実績や評判となり、結果として給料を上げてもらいました。何年かそれを続けると、十代後半で年上の人を何人か束ねるようになりました。それから、より条件の良い仕事に就くために、また自分の能力を更に高めるために、他人が遊んでいる時間に様々な勉強をしました。何回かの転職では相手の会社や業界を調べあげ、採用担当者を「そこまで調べてきたのか!」と驚かせました。また、担当者がたじろぐような鋭い質問を浴びせて、その企業への関心が並々ならぬことをアピールしました。そして、自分の熱意と自分が即戦力であることを必死で訴えました。後で聞いてみると、学歴は無くても、いちばん期待できる採用候補だと思われたそうです。
 このように書くと、自分を殺して全てを相手に合わせて仕事をしてきたように思われるかもしれませんが、決してそうではありません。はじめ、仕事は生活の糧を得るための手段でした。仕事に行くのが嫌で嫌でたまらず、胃が痛くなったこともあります。しかし、勉強しながら徐々に自分の希望する領域へとシフトしていきました。今はもう人に使われる身ではありませんので、仕事の方針は全て自分で決めることができます。そして、失敗や挫折をたくさん経験しながら、仕事のシフトは今も続いています。産能大学通信教育課程に在籍しているのも、その勉強のためです。

 採用担当者(あるいは経営者)に「こいつを自分の部下にしてみたい」と思ってもらうには、どうすればよいのでしょうか?「こいつなら、仕事をまかせてもバリバリやってくれそうだ」と思わせるには、何が必要でしょうか?相手の身になって考えてみてください。採用担当者は、書類の上でも、また面接においても、仕事に対する熱意や真面目さ、そして能力や実績を見るでしょう。たとえ新卒であっても、「私を採用すれば、御社にこのような貢献ができます」「御社のこの部分に、このような興味があります」「この仕事で、これだけは誰にも負けません」「これだけの事を成果として残しました」といった熱意や実績が伝われば、仮に学歴の点で不利な条件があったとしても採用される確率は上がると私は思います。いわゆる大企業では門前払いされるでしょうが、中堅から中小の企業については可能性が高まります。

 私は、何も就職のテクニックをお話ししたかったのではありません。これくらいのことを覚悟していなければ、就職活動の結果は厳しいですよと申上げたかったのです。今の時代、どの企業も生き残りのために必死です。いい加減な人材を採用する余裕はありません。ですから、バブル時代と違って採用の目も格段に厳しいのが現実です。4大を卒業したって、短大だって、今は厳しいでしょう。通信教育課程に編入することの先には、更に厳しい現実が待っています。その現実を乗り越えるには、その自覚と努力が必要になります。Aさんは、それだけの覚悟をすることができるでしょうか?

 最後に、Aさんは将来どんな自分になりたいとお考えですか?5年後、10年後、そして20年後、自分は何をしていたいと思いますか?こう考えると、自分の夢や目標が見えてきます。そして今度は、今の自分を冷静に分析してみます。夢や目標からどれくらい離れた位置にいるでしょうか?将来の自分は「目標」、今の自分は「現実」と言い換えることができます。目標と現実の間にある「ギャップ」を埋めることができれば、目標は達成されます。つまり、自分の夢を実現することができます。ギャップを埋めるために欠かせないのが「計画」です。計画を立て、それを「行動」に移していきます。しかしながら、行動はなかなか計画通りに行かないことが多いですよね。また途中で目標が変わってくることもあります。ですから、行動と計画のズレをチェックして、計画を修正していきます。この「計画→行動→修正」という一連の活動を繰返すことで、自分の目標は段々と近づいてきます。
 ここで必要なのは「熱い心と冷静な眼」です。「熱い心」とは、願ってやまない夢や目標、そして情熱です。「冷静な眼」とは、今の自分や社会の現実を冷静に見て考えることのできる頭です。甘い考えではいけません。この「熱い心と冷静な眼」があれば、そして最後にいちばん大事なこと「決してあきらめないこと」ができれば、Aさんは自分の夢や目標を達成することができると思います。Aさんが、ご自分の力で新たな人生を切り開いていかれることを祈っています。頑張ってください!
( 2002/11/25 )

   自分の人生をどうするかは自分次第
◆『入学の動機として、「学士」の資格が欲しいと思いました。会社の中での自分の将来の80%位が「最終学歴」で決められてしまうのに納得できなかったからです。』

 残念ながら、官僚の世界ではほぼ100%、民間でも殆どの大企業では、学歴で先が見えてしまうことになります。この事は大きな矛盾をはらんでいるのですが、人事管理をする側に「多少の例外はあっても、統計的に見て仕事のできる者は高学歴者に多い」という認識があるようで、現実の運用面では「仕方がない」と思われているようです。一方で、学歴や学閥にとらわれない実力主義の企業が存在することも事実です。ですから、自分の実力や実績に見合った処遇が為されていないと思われる方は、環境を変えてみることも一つの対策でしょう。そして、自分の実力や能力が不足しているとお感じになる方は、力をつけることに努力しましょう。

◆『(学士をひとつの資格だと考えれば)資格取得のチャンスを生かすかどうかは自分次第だと思っています。』

 そうですね。結局、自分の人生をどうするかは自分次第ですね。「どうせ俺なんか」と努力を放棄してしまえば、それまでです。年齢に関係なく、常に向上心を持って真剣に生きれば、自分で道を切り開くことができます。

 ご存じの方も多いでしょうが、建築家の安藤忠雄氏は工業高校卒業後プロボクサーを経てほとんど独学で建築家になったという異色の人物です。日本より先に海外で評価され米国の有名大学の客員教授に招かれた後、東京大学の教授まで勤めました。大学には行かずに寝食を忘れて本を読み、更に世界の建築物から直接学んだという安藤氏は、実力だけで周囲を納得させた典型的な例でしょう。世界的に活躍する有名建築家には黒川紀章氏(京大→東大大学院)や磯崎新氏(東大→東大大学院)など高学歴な方が多いのですが、安藤氏とは対照的です。
 建築家という仕事が(設計コンペなど)実力を評価されうる環境にあると言い訳をする方もいるでしょう。しかし、(突き詰めてみると)たとえ自分が歯車のひとつであるような職場にいても、力をつけ実力を発揮することは可能です。周囲が認めざるを得ないほどに力がつけば、おのずと道が開けてきます。
(2002/11/06)

   「憂きことの なほこの上に積もれかし 限りある身の 力ためさん」
 ここの所、仕事で連日寝るのが夜中の3時、4時です。こういうのが続くと、昼間もボ〜ッとしてたりします。昼食後は、猛烈な睡魔に襲われます。ホントに吸い込まれるようです(^_^;)。でも、これは愚痴ではありません。心のどこかで楽しんでます。

「憂きことの なほこの上に積もれかし 限りある身の 力ためさん」

 これは、江戸時代の陽明学者、熊沢蕃山(くまざわ ばんざん)という人の歌です。大変な事(つらい事イヤな事)よ、私の身にもっと降りかかってこい、自分の力は有限だがその力を試す糧(かて)としよう・・・・といった意味になるでしょうか。
 世の中には、大変なことがたくさんあります。また、それが人生というものです。その大変なことを「あ〜、いやだな〜」と思って逃げ腰になるのではなく、自分が乗り越えるべき「試練」だと捉えてみる。そうすると、その試練を経て人間として大きく成長することができます。このような考え方をして人生を生きるのと、そうでないのとでは、何年か後には大きな違いが生まれてきます。特に、若い方にはかみしめていただきたい言葉です(な〜んて、妙におじさんの説教っぽくなってしまいました、笑)。
(2003/03/12・2003/04/02)

   「積み重ねて来た人」
◆『ここ数年、「学歴が無い」ということもさることながら「学が無い」ことを痛感しております。末端でオペレータとして働いていた頃ならなんともなかったのですが、SEとして大企業に出向し、お客さんと話をしているとかなり惨めな気持ちになることがよくあります。
 大学を卒業した彼らが立派なのは学識もあるのかもしれませんが、「積み重ねて来た人」だからではないでしょうか。積み重ねてきた人は積み重ねることに慣れているわけで、社会人になってからも多くの試練を乗り越えられるんじゃないんでしょうか。』

 Bさんのお気持ちは、よく分かります。その気持ちをネガティブに捉えるのではなく、ぜひご自分の推進力にしてくださいね。
 Bさんのおっしゃる「積み重ね」とは、「しなければならないことをキチンと行なう」ということですね。自分の怠け心に流されず、理性で感情を制御しながら、実行を重ねていく。これは、「屋根に掛けたハシゴを一歩一歩昇る能力」とも言えます。この力がなければ、物事を成し遂げる事はできません。大事な能力です。しかし、それと並んでもう一つ大事なのが、「どの屋根にハシゴを掛けるかを考える能力」です。有名大学を出てがむしゃらに仕事に励んだ揚げ句、気が付いてみると間違った屋根に登ってしまった、という「優秀な人たち」がたくさんいます。自分の理想を真剣に考える力と、その理想に向かって現実を切り開いていく力。この2つがとても大切だと私は考えています。

◆『私は中学生の頃からそれを怠ってきたわけで、今のだらしのない自分があるんじゃないかと遅まきながら思い始めています。』

 Bさんが本当に「だらしない」かどうか分かりませんが、少なくとも謙虚な姿勢で「今までの自分を変えよう」と考えていらっしゃることは、素晴らしいことだと私は思います。そして、現実に自分を変える行動を起こした時、私には、Bが「立派」に見えます。それは、人間的な成長のステップを1段登ったからです。人と比べてどうのこうのではなく、昨日の自分より今日の自分が成長していることが大切なのではないでしょうか。その積み重ねが継続となり、継続は力となります。

◆『学を身につけたいというのもありますが、「ライセンスとしての大卒資格」が欲しいのです。こういった理由で通信制大学を「利用」するというのはよこしまな考えでしょうか。』

 目的や動機は、人それぞれです。それでいいと私は思います。物事を「絶対これしかない」と考えると、道を誤る事が多々あります。アメリカの西部開拓史は、輝かしいフロンティアの歴史であるとともに、先住民族虐殺の歴史でもあります。また、機械化文明発展の歴史は、環境破壊と人間性喪失の歴史と捉えることもできます。立場も意見も多様です。要は、自分自身で納得できるような「価値観」に正直に生きるのが良いのではないでしょうか。
(2003/04/03)

   社会人学生は、より高学歴を目指すべきか?
◆「世の中では学歴の価値が相対的に低下しており、大企業では高学歴者しか採用しないところもある。だから、産能通信の学生も、より高学歴を目指すべきである」という考え方をどう思いますか?

 これは、一面では正しいと言えるかもしれません。通学課程の学部学生が、大手企業への就職を目指す際のアドバイスとしては良いのでしょう。実際、大手の上場企業では、このような所もあるでしょう。また、世の中が大企業と役所だけで動いているのならば、これが現実かもしれません。
 しかし、このようなマクロで捉えた現象というのは、個別の事情を覆い隠してしまいます。ですから、「それが現実のすべてである」と考えてしまうと、判断を誤ることになってしまいます。

 ここ産能通信で学ぶ方々に正しい現実を知っていただくための話をしておきたいと思います。
 いわゆる大企業と呼ばれるような有名企業は、国内の企業数全体の0.3%にも満たないことを皆さんはご存知でしょうか?日本では、社員数300人以下の「中小企業」が全体の99.7%を占めています。また勤労者数でみても、全体の80.6%は中小企業に勤めています(中小企業白書)。つまり、「大企業の常識」が世の中の常識の全てではない、ということです。ですから、現実の社会には所謂「学歴インフレ」とは全く次元の違う職場が数多く存在しているのです。

 私は十代半ばで社会に出てから、いくつかの企業に勤務してきました。小は従業員数名の個人企業から、大は日本支社5,000名、世界で約3万名の外資企業です。その中で、社員数約1,000名の中堅企業(?)に勤務したことがあります。社長は、大手都市銀行を経て米国アイビーリーグ(注)で修士を取った人物です。その会社に工場の作業員として入社した私(当時20歳くらい)は、直属の上司と反りが合わず、あまり良い評価はもらえませんでした。しかし、独学で英検2級を取得した後、当時の常務に「英検1級を取ったら、国際部に行かせてもらえますか?」と質問(直談判?)しに行ったことがあります。数ヶ月後、その常務から「しばらく営業部で修行してみないか?」と転属の内示を受けました。それからの5年間、必死で営業の仕事に励みました。英語の勉強はTIME誌を定期購読する程度にしておいて、「営業」や「ビジネス」に関する本を読み漁りながら、仕事を「自分の理想とする状態」にできるだけ近づけるよう努力しました。はじめは、英語を突破口にしてキャリアアップを図ろうと考えましたが、社内の傍流である国際部門より、本流である営業部門で力をつける方が得策であると思い直し、目標を修正しました。5年後、営業所を新設することになり、私は会社始まって以来の最年少で「所長」に任命されました。営業職に配属になる者の7割が大卒の中で、高校を途中で辞めた、しかも最年少の私が抜擢されたのは異例だったようです。「仕事ぶり、成果、人間性、他部署や顧客からの評価などを総合して、君に所長をやってもらうことにしたよ」と上司から言われました。数年後に会社を辞める時には、役員から「将来は役員になれるのに・・・」と遺留されました。

 いわゆる大企業だったら、こうはいかなかったかもしれません。しかし、先にも書きましたが、世の中の企業の殆どは中堅・中小企業なのです。そして、企業としては、「実力」のある者を適所に置かないことが機会損失(注)を生みます。実力のある者が実力を発揮できる環境にあることが、企業の力を強くし活力を生むのです。当時と違って、今の方が経営環境が厳しいだけに、企業も人材に対してよりシビアになっています。いくら高学歴であっても、いくら立派な企画書が書けても、実際に成果をあげない人材は評価されません。こんな事を書くのは、自慢話をしたいからではありません(たいした自慢にもなりません)。「学歴の有無にかかわらず、まわりが認めざるを得ない程の圧倒的な実力を付けよう!」と言いたいのです。社会人としては、その実力をつけるための1つの手段として、産能通信を利用すればよいのではないでしょうか。

 「学歴インフの時代だから、より評価されるために、より高学歴を目指そう」という考え方も確かにあります。役所や学校などの組織では、それが評価されるのかもしれません。また、転職の際にも履歴書に書けますよね。しかし、私は「現実の企業で評価されたいのであれば、徹底的に仕事の実力をつけて成果をあげよう。実力をつける手段として学校を利用しよう」と皆さんにお勧めしたいのです。転職の際にも、履歴書に書いた学歴より、「職務経歴書に書かれた実績」の方が、経営者の立場からすると注目したくなります(両方あれば、それに越したことはないのかもしれませんが・・・・)。

 以上、私の意見をまとめると、高学歴を「目的」や「目標」とするのではなく、実力をつけるための「手段」、あるいは、実力をつけたことの「結果」と考えるべきだ、ということになります。目的と手段を取り違えると、時間とエネルギーを大きく浪費することになります。人生は有限です。充分に注意しましょう。

 もう一つ、ついでに言っておくと、世の中には恐ろしく頭の良い人たちがいます。それはそれで、一つの力です。しかし、そんな人たちがみんな組織の中で力を発揮しているかというと、必ずしもそうではありません。企業等の人間集団の中で力を発揮するには、他にもたくさんの要素が必要です。いくら頭が良くても、自分だけが正しいと思い込み、「傲慢」になってしまうと足をすくわれます。その意味で、「人格・人間性」は大切です。頭が良く高学歴であるのに、人格的に未成熟な人を時々見かけますね。組織の中で絶えず軋轢を生じているような人は、自分を見つめ直してみる必要があるかもしれません。実力と人格、これらは「車の両輪」とも言えますし、また「人格も実力のうちである」とも言えるのです。

(注)アイビーリーグ:主にアメリカ東海岸にある名門といわれる有名私立大学群8校の総称。
(注)機会損失:儲け損い。別の選択肢を選んだら得られたであろう利益を、実際には得られなかったという意味で損失と考える。
(2003/04/03)

   デール・カーネギー
 デール・カーネギーには、名著といわれる著書がいくつかあります。中でも、「人を動かす」は世界的にずば抜けてた売り上げを記録していますね。

 私は17〜18歳の頃、アメリカ帰りのビジネスマンにこの本を薦められました。彼は高卒で都銀に入社(入行)後、社費留学で米国に渡りコンピュータ関連の学位を取った努力家です。当時私が、自分より年上の人たちを取りまとめる立場で苦労していたのを見かねて、この本を紹介してくれました。

 「人を動かす」を読んで以来、私はすっかり「丸く」なりました(笑)。それまで正論を押し通そうとしていたのを改め、相手の立場を尊重しながら「指示」ではなく「依頼」するようになりました。相手を理解しようと努めているうちに、次第に相手も私の立場を理解してくれるようになりました。正に「人間関係は鏡」です。おかげで、敵をつくることがあまりなくなり、職場のチームワークもグッと良くなりました。このように、二十前の若僧にも大きな効果をもたらしてくれた、とても実用的な本なのです。

 原題は、「How to win friends and influence people」とありますが、決して人心操作術のような底の浅いものではなく、深い人間洞察に基づいています。豊富な実例を交えながら、人間関係の基本原則を30(+7)ほどにまとめています。もし、まだお読みでない方がいらしたら、ぜひ読んでみてください。無条件でお薦めします。
(2003/06/03)

   カーネギー話し方教室
 「カーネギー話し方教室」は、「何としても話し方を上達させたい」という意欲や問題意識をお持ちの方が読まれると、大きな力になってくれます。「そうなのか!」「なるほど!」という発見の連続でしょう。しかし、ただ読むだけでは、この本の持つ力の半分しか発揮できません。実際に、しかも頻繁に「実施訓練」をすることで、飛躍的な効果が現われます。

 もう10年以上も前の話になりますが、話し方やスピーチに関する本を読み漁った時期がありました。色々読んだ本の中で、やはり「カーネギー話し方教室」は抜きんでていると思います。営業という仕事をしていた私にとっては、顧客との折衝やプレゼンテーションに大いに役立ちました。

 その後、時間的に少し余裕のできた時期に、新宿の「日本話し方センター」で3ヶ月の講座を受講したことがあります。講師に与えられたテーマを基に、毎週1回必ずクラスの全員がスピーチを行なうというものです。アフター5の夜間講座には、向上心を持った社会人が集まり、毎回楽しい時間となりました。しかし、何といってもいちばん良かったのは、「毎週必ず、みんなの前で実施訓練ができる」ということです。これを十数回繰返すうちに、みんながそれぞれ、堂々とした態度で、ユーモアを交えた「聴かせる」話ができるようになりました。はじめは自己紹介もまともに出来なかった人が、最終回には見違えるようなスピーチを披露し、皆を驚かせたりもしました。私は、投票で(どういうわけか)そのクラスの代表に選ばれて、全クラス合同のスピーチコンテストに出場しました。500人以上いる聴衆の前でも楽しく話すことができ、出場者10人(くらい)の中で第2席の表彰を受けました。私のような「普通の人」でも、キチンとしたトレーニングで拍手を浴びるようなお話しができるようになるという好例です。

 繰り返しますが、表彰は私の能力のせいではありません。「カーネギー話し方教室」と「実地訓練」のおかげです。誰でも、能力は持っています。要は、それを発揮する術(すべ)を知っているかどうか、ということです。知らなければ、それを求めれば良いわけです。

 ちなみに、教室で配布されるテキストも分かりやすくて良かったのですが、「カーネギー話し方教室」にはかないませんねぇ。この本を教科書にして実地訓練を繰返すという方法で、どこへ出ても恥ずかしくない力を付けることができるでしょう。後は、「人間の中味」次第、ということになります(笑)。
(2003/06/05)

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■ 学ぶ

   簿記検定
 簿記なんて、私もはじめは全くのド素人でした。右も左も分からないまま、「仕事に簿記の知識があった方が良さそうだな〜」と思い立ち、「日商簿記3級」の勉強から始めました。テキストを書店で選び、試験期日まで独習しました(1〜2ヶ月くらいだったかな〜)。3級はそれで合格しました。でも、テキストだけの独習ですので、勘定科目の読み方を間違ってたなんてこともありました。
 その後、関連するいくつかの分野を独学した後、3〜4年後に「日商簿記2級」を受けることにしました。日商3級というのは簿記の基礎・基本でもありますが、主に自営業の会計を扱います。一般企業の会計を理解するには、やはり日商2級の内容が必要となります。

 満員電車でも読めそうな新書サイズのテキストを選び(これが失敗でした!)通勤時間にだけ読みました。3級と違って2級は「商業簿記」と「工業簿記」の2冊になります。この時も1〜2ヶ月くらい学習期間があったでしょうか。日商2級経験者の方はここまで読んで「あれっ」と思われたかもしれません。そう、電卓を使わない通勤中だけの勉強では2級合格には至りませんでした(-_-;)。
 今から思うと、大事なことを何にも考えないで、ただ試験を受けただけでした。不合格と知って反省したことは「理解するためのテキストではなく、まとめ・論点整理用のテキストを選んでしまった」「本番である過去問題をまったく知らずに受験した」ということでした。後から考えると「姿勢」そのものが間違っていたと思います。その後、解説型のテキストで理解をし、電卓を使って問題を解く練習も行ない、次の試験で合格しました。

 たかだか日商2級ですが、それでも一度失敗しました。そしてその失敗から学んだことは、貴重な教訓です。たとえそれ程難関とはいえないような試験でも、考えなしに唯テキストさえ読めばいいなどと思っていると、失敗してしまう。相手(目標)を知り、自分(現実)を知る必要があるわけです。そして、その間のギャップを埋めるための計画(戦略)をキチンと考えてから行動する。つまり、この小さな資格試験の中に、全ての基本がつまっているとも言えるのです。
(2002/11/12)

   記憶術
 放送大学の講義「心理学初歩」を見ました。その中の「記憶」についての講義(星薫助教授)で、面白い「記憶術」の実験をやっていました。皆さんにも役立つと思いますので、ご紹介したいと思います。

 被験者に、相互に関連の無い10の単語を覚えてもらいます。例えば「時計・トラ・ヨット・寺・ゴキブリ・机・タイヤ・瓶(びん)・彫刻・サラリーマン」といった具合です。これらを試験官が1語づつ口頭で話します。それを聴きながら覚えていくわけです。
 はじめの実験では、被験者は6語しか思い出すことはできませんでした。しかも順番はバラバラでした。
 次に、記憶のコツを教えます。被験者の毎日通う(つまり、良く知っている)勤務先の玄関・廊下・事務室・上司の部屋・・・・それぞれの場所に、覚える単語のモノを一つづつ置いたところをイメージしていくのです。玄関に時計が落ちている〜廊下にトラがいる〜事務室にヨットが浮いている・・・といった感じです。
 そうすると、被験者は順番通りに9語を思い出すことができました。ちなみに、私はこの講義を見た3日後にも、8語思い出せました(^_^;)。

 このように記憶することを、心理学では「情報を体制化する」と言います。無意味な情報をバラバラに覚えても、なかなか定着しません。そこで、新しい情報を自分の良く知っている情報に関連づけてやり、「情報に構造を与える」ということをします。これで、新たな情報は図書館の蔵書のように、探し出すことが容易な構造を持って記憶の中にしまっておくことができるというわけです。放送大学の講義の話はここまです。

 一般的な記憶術では、次のようにするのが良いと言われます。

 (1)意味・内容をよく理解する(機械的暗記・棒暗記は忘れやすい)
 (2)良く知っていることと関連づける(心理学で言う「体制化」)
 (3)定期的に、思い出す作業を繰返す(時間と共に忘却する→忘却曲線は有名ですね)

 産能通信の科目修得試験は「テキスト持込み可」の科目が多いので、このような記憶術を駆使すべき場面は多くないかもしれません。でも、資格試験をはじめ、何にでも応用可能な方法ですよね。
 ちなみに、講義の中で紹介されていた記憶術は、以前にご紹介したことのある「Study Power」の中でも「LOCI METHOD」(注)として紹介されています。既に古代ギリシャで使われていた方法だそうです。恐るべし古代ギリシャ人!!

注:「LOCI METHOD」のLOCIとは「場所」を意味する「locus」の複数形です。
(2003/07/13)

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■ 教訓

   「ウォルマート型」、それとも「青色ダイオード型」?
 優れた他者から謙虚に学ぶというのは大切なことです。世界のNo.1小売り業ウォルマートには「有力企業の優れたノウハウは惜しみなく奪う」という伝統があるそうです。高度成長期に日本企業が大きく成長できたのも、米国という学ぶべきモデルがあったからです。卑近な例では、私が以前勤務していた企業にも、他者からノウハウを学んで大いに売りまくった営業マンがいました。優れた他者から学び自らに取り入れることは、成功の常道です。少なくとも、参考にできる優れたモデルがある間は、それで良いのでしょう。そして、市場においては僅差であっても、競合に対して比較優位を築いていれば他社を凌駕できる。負けることはないわけです。
 しかし、自らがトップとなり、新たな参考モデルがなくなった場合、どうすればよいのでしょうか?環境変化に適応して、小さな変化を続けるだけで良いのでしょうか?
 世の中には、他のマネをするのではなく独自の工夫=独創で成功する人々がいます。青色発光ダイオードの開発者、中村修二氏もその一人でしょう。イノベーターとは、こういう人たちのことを言うのでしょう。孤独に打ち勝ち得る強さが必要な気がします。しかし、自分を信ずることができれば、孤独感に苛まれることはありません。
 あなたは、どちらのタイプですか?「ウォルマート型」、それとも「青色ダイオード型」?
(2002/12/06)

   刑事コロンボの言葉・・・
 昔見ていた「刑事コロンボ」で、こんなセリフがありました・・・・
 「学校でも頭のいい子は大勢いたし、軍隊に初めて入ったときにも、恐ろしく頭のいいのがいましたよ。ああいうのが大勢いると刑事になるのも容易じゃないと思ったもんです。・・・・私、考えましたよ。連中よりせっせと働いて、もっと時間をかけて本を読んで、注意深くやりゃあ、ものになるんじゃないかってねぇ。・・・・なりましたよ。」
(2003/04/12)

   人間関係は鏡
 小学生の頃、心優しい友人がいました。彼は、クラスでつま弾きにされる「いじめられっ子」とも、一緒に仲良く遊んでいました。勉強は出来る方ではありませんし、目立つ方でもありませんでしたが、決して人を批難しない少年でした。私は彼が大好きでした。彼の母親は「勉強が出来なくてね〜」と私にこぼしましたが、私は「I君はエライです。いじめられているM君にも、そして他のみんなにも分け隔てなく接してくれます。I君といると、僕も優しくてイイ気持ちになれるんです。」と言いました。私は、思っていることを素直に、そして正直に話しただけです。しかし、彼の母親はそれを聞いて顔をほころばせていました。

 それ以来、私は思ったことを素直に表現することにしています。そして、それを続けた結果学んだことがあります。相手の良い面を見ながら接していると、相手も自分の良いところを見てくれる、ということです。そこから、「人間関係は鏡である」と思うようになりました。
(2003/06/19)

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■ ビジネス

   スターバックスに行ったことありますか?
 スターバックス・コーヒーが赤字だそうですねえ。

 日本で「スターバックス成功物語」と言う本が1998年に出版されるとすぐに読みました。スターバックスのCEO(=最高経営責任者)だったハワード・シュルツがスターバックスを通して成功するまでを描いた半生記です。当時、スタバがまだ関東だけで10〜20店舗を出店したばかりの頃だったと思います。若い頃本格的なコーヒー専門店でアルバイトした経験のある私は、「アメリカのコーヒーは薄くてまずい」と思い込んでいました。ところがスタバでは本場イタリアのエスプレッソを研究し、アメリカに持ち込んだといいます。試しに都内のスターバックスに入ってみました。確かに昔私もいれたことのある本場のエスプレッソの味でした。ただし、イタリアの家庭で使われている直火式の器具ではなく、エスプレッソ・マシーンを使って手早くサービスしていました。店の雰囲気もドトールコーヒーとは違うエキゾチックなもので客単価も高い、これは若い人だけではなくオトナにも受けて成長できるんじゃないかな〜、と思いました。記念にスタバのシンボルである人魚マークのコースター(ゴム製)を買って帰りました。
 その後の日本での成長は皆さんもご存じのとおりです。バッグや生活雑貨を扱うサザビーとの合弁で日本進出を果たしたスタバは2001年末には300店舗を越え、株式上場も果たしました。ハリウッド映画「ユー・ガット・メール」でも、メグ・ライアンやトム・ハンクスがスタバの大きなカップを抱えて出勤する姿は、大きな宣伝になりましたよね。

 そのスターバックスが今期(2002年3月期)は赤字です。実は、スタバの店舗面積あたりの売上が米国に比べ日本が格段に高にもかかわらず、スターバックスジャパンのCEOはまだまだいけると発言しているのをきいた時、これは危ないな〜と思いました。新宿サザンテラス店を時々利用していたのですが、いつも混み合っていてなかなか座れない状況でした。これでは「顧客が心から満足するサービスを常に提供する」というミッションステートメント(=その企業の使命を記述した文言)を実践できてはいないでしょう。更に、若者の間でスタバが一種の「ブーム」になっていましたが、ブームは永遠に続くわけではありません。カッコイイからというだけで自分の嗜好と違う飲物を我慢していた人は、しばらくして去っていきます。ですから、いずれ既存店の売上は必ず落ちてくると考えていました。競合他店の追い上げというより、スターバックス自身にその理由があると感じていました。それが意外にも早く訪れたという感じです。経営者(あるいはスタッフ)は顧客の視点を見落としているのではないでしょうか?何だか、マーケティングというより、もっと基本的な(あるいは素朴な)失敗であるような気がします。

 これからスターバックスジャパンがどういう修正を行ない、どのような戦略を進めていくのか楽しみです。ところで、私のように他人の失敗を無責任に指摘することは誰にでもできます。難しいのは、立て直すことですよね。もしアナタがスタバのCEOだったら、これからどうしますか?
(2002/11/07)

   外資企業の日本戦略
◆「外資系企業の、modify(日本向け)戦略やポジショニングとトレードオフ戦略についての意見をtownさんにお伺いしたいのですが・・」

 私の勤務していた外資企業(外資「系」ではなく純粋な100%外資です)では、おおむね現地主義(=郷に入っては郷に従えという方針)を取っていました。日本でのトップは日本人ですし、スタッフや従業員もほとんどが日本人です。商品ももちろん日本独自です。ただし、おカネだけは厳しく米国本社の基準で管理されていました。そして「ヒト」に関しても、日本人トップの上にアジアの統括責任者という上位の役職にガイジン(=米国本社からやってくる米国人をいろいろな意味を込めてガイジンと呼びます)を置いています。更にその上には、(直接のライン関係ではありませんが)持株会社の日本・アジア地区統括(もちろんガイジン)がいたりします。このMBAを持つガイジン達が大きな戦略を描き、その下で日本人が戦術を組立てるという図式です。この会社はこのやり方で、日本だけでなくアジアや東欧でも成功してきました。これらの現地企業は、現地法人の場合もありますし米国本社の支社形態の場合もありますが、これらを束ねる持株会社が絶対的なパワーを持っています。そして、日本人(現地採用)は決して米国本社のスタッフにはなれません。
 日本での市場ポジションは、後発ですので基本的にニッチ戦略(=大手の狙わないすき間市場で勝負)をとります。フルライン(=製品ラインを広げて何でも総合的にそろえるやり方)ではなく、まずニッチで足場を築き、次に相乗効果のある隣接市場に出ていきます。シェアにこだわらず、ユニークなポジションを築くことが第一目標です。その間、長期的にはもちろん短期的にも利益重視です。本社から課される利益目標が倫理観に優先する社風でした。何しろ、結果が出せないと簡単に首が飛ぶことになりますから。また、社内では社員同士の競争意識も強く派閥もありました。外資と日本企業の悪いところを両方兼ね備えているようでした(苦笑)。
(2002/11/13)

   「旧 日産陸送」ってご存じですか?
 先日NHKの番組で、日産の旧系列会社が生まれ変わろうとしている現状をレポートしていました。
 その会社とは「旧 日産陸送」、新社名を「株式会社ゼロ」といいます。日産の生産する新車を全国の系列販売店へ輸送する仕事を全て請け負っていました。従業員1000名、車を載せるトレーラー800台という規模です。
 ゴーン氏が日産に来て系列の見直しを強力に進めた結果、同社も系列を離脱しました。日産の役員を経験した後同社へ出向していた社長は、外資からの資金でMBO(注)を行ない、独立系企業として独り立ちしました(ちなみに融資に応じた外資とは、私の以前の勤務先のグループ企業でした。ちょっとビックリ!)。しかし、融資した外資からは厳しい条件がつけられています。それは、連続して赤字になれば資金を引き上げるということ。実際に、日産の最盛期の半分にまで売上が落ちこんで赤字となり、非常事態をむかえます。
 社長は企業改革のためのプロジェクトチームを組織し、努力を開始します。しかし、同社は黙っていても日産から仕事をもらえたため、企業努力とは無縁の企業体質になってしまったようで、成果はなかなか見えてきません。幹部の会議で議論されていたのは、何と正確な原価がわからないということでした。そのために、顧客に提示すべき価格表が決められません。素人が考えても、原価が分からなければ商売にはならないことくらい分かります。現場では、努力して短時間で作業を終えた者より、だらだらと長時間かけた者が残業手当で給料が良くなる。また、顧客からの電話を取りたがらない等々、耳を疑いたくなるような現状です。この大企業系列の歴史ある会社では、仕事の基本的なことすらキチンとできていませんでした。系列に守られて競争のない世界で生きてきた組織は、たとえ民間企業であってもまるでお役所のような仕事をしていたのです。
 番組では、色々な新しい試みを取り上げていまいしたが、先のことは見えてきませんでした。通常、このような番組では、明るい見通しをつけてから番組を放映しますが、今回は違いました。とにかく印象に残ったのは、「こんなだらしない企業が生き残っていけるのか?」という疑問です。今後、どうなるのでしょうか?

注:マネジメント・バイアウト(management buy out)の略。企業の役員らが、その企業の株式を親会社などから買い取って独立すること。
(2002/11/30)

   「タイムスリップグリコ」と「海洋堂」
 先日、あるスーパーで「タイムスリップ グリコ」というのを買ってしまいました。昔懐かしいパッケージのグリコに「「海洋堂」」の制作したフィギュアがおまけとして付いています。というより、フィギュアの方がメインで、グリコがおまけ、という感じですが・・・・。年甲斐もなく、衝動買いです(笑)。
 海洋堂という会社は知らなくても、「チョコエッグ」という商品は多くの方がご存知ですよね。チョコでできた卵の中に、動物などの模型(=フィギュア)が入っていました。何と1億個以上も売れたそうです。私は一度も買ったことがありませんが、販売したフルタ製菓は、これで一世を風靡しました。その大ヒットの原動力となったのが、海洋堂の制作したフィギュアです。フルタ製菓の内紛劇で、海洋堂はフルタとは袂を分かちましたが・・・。
 海洋堂は従業員30人ほどの小さな会社です。大の大人が夢中になるほどの精巧なフィギュアを製作できる「オタク」を何人も抱えているそうですね。その原型師にはそれぞれ自分の得意分野があるんですって・・・・。彼らが造った原型を基に、例によって中国で大量生産しています。いまや、中国は世界の工場ですね〜。しかし、原型を作り込むオタクの「創造力」というソフトウェアは簡単にはマネできないでしょう。
 そんな彼らのこだわりと情熱が、単なる「オマケ」を「作品」に変えてしまいました。製菓メーカーはフィギュアを「拡販グッズ」として活用しているつもりかもしれませんが、顧客が買っているのは、そのグッズの方です。ですから、フィギュアの原型を作るだけで大規模な販路を持たない海洋堂は、製菓メーカーを全国ネットの販売チャネルとして利用している、と見ることもできますね。
 その後私は、7〜8回もタイムスリップグリコを買ってしまいました(笑)。「ダイハツミゼット」「足踏みミシン」「ニコンF」「学校給食」「ちゃぶ台と朝ごはん」などが集まりました。本当は鉄人28号が欲しかったのですが、結局手に入りませんでした。残念!えっ、何?「鉄人28号」を知らないですって?ガクッ・・・・
(2002/12/04)

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■ 教育

   陰山英男氏
 兵庫県のある田舎の公立小学校が、児童の学力で他校に比べ明らかに秀でていることが話題になっていました。その学校で中心になって教育プログラムを進めてきた教師が陰山英男氏です。NHKなどのマスコミで報道され一躍有名になると共に、その実践の記録を中心にまとめた著書「本当の学力をつける本」は、30万部を越えるベストセラーになりました。

 いろいろなプログラムの中で中心になるのは、「百ます計算」という単純な基礎計算です。たて10マス×よこ10マス=100マスの計算問題を、子ども達は時間を計りながら毎日こなしていきます。この基礎トレーニングを続けることで集中力がつき、驚くべき学力の向上が生まれました。「事実」として疑いようのないデータを前に、多くの教育関係者が衝撃を受け、その「陰山方式」の教育を取り入れようとしています。講演会に引っ張りだこだった陰山氏は、今春から広島県尾道市の市立小学校に校長として赴任しています。 私は、昨年の春に陰山氏の著書を読みました。「理論」ではなく、「事実」が持つ説得力は、かなりのものがあります。

 陰山氏のウェブサイトから、氏の基本認識を転載します。

 子どもに確かな学力を育てるには、読み書き計算の力をしっかりとつけることです。それは、知識というものは、言語と数字によって成りたっているからで、知識を成り立たせている獲得言語が豊富であり、数的処理が速く正確であることが、確かな学力の土台となるからです。また、最近はやりの自主学習というものも、それぞれの学習活動の中身は読み書き計算ですから、読み書き計算に習熟することは、自主学習の土台ともなるものです。

(2003/04/15)

   真の教育者
 東井義雄(とういよしお)という素晴らしい教育者がいらっしゃいました。
 寺の長男に生まれ、幼くして母を亡くした東井義雄氏は、父が他人の保証人になって土地を手放す中、苦学しながら奨学金で師範学校を出た方です。その後、教育実践と著作で非常に優れた功績を残され、数多くの教育賞を受賞されました。地元の但馬には「記念館」まであります。教育関係者で、この方の名を知らない方はいないかもしれません。職業上の敬称としてではなく、本当に「先生」と呼びたくなる方です。
 東井氏の言葉(詩)に、こういうのがあります。

「人間にくずはない 人間にむだはない」
「一番はもちろん尊い しかし 一番よりも尊いビリだってある」
「子どものために学校があり 子どものために教師があり 子どものために教育がある」

 同じく、東井氏の著書「喜びの種をまこう」にこんなエピソードが載っています。

 ある高校で水泳大会が行われることになりました。学級対抗のリレーにクラスから4人の選手を出します。3人はすぐに決まりました。しかし、最後の一人がなかなか決まりません。その時、「Aにしよう!」と言った者がいて、結局そのまま決まってしまいました。Aさんは、肢体に不自由のある女子学生です。泳ぐ時の変な格好を見て、みんなで笑ってやろうという魂胆なのです。

 水泳大会が始まり、Aさんの番が来ました。Aさんは必死で泳ぎだしました。しかし、不自由のある体ですので、健常者のようには泳げません。Aさんは、ゆっくりゆっくり進みます。そんな彼女の泳ぎに、思惑通りまわりから笑いが起こりました。冷笑・嘲笑です。彼女は、笑い物にされていました。

 その時、スーツ姿のままプールに飛込んだ人がいました。その人は、Aさんの脇にピッタリ付いて「頑張れ、頑張れ!」と大きな声で励まし続けます。そして、励ましながら、その人の目から大きな涙が流れていました。それは、その高校の校長でした。

 その時から、まわりの笑いは止み、そして励ましに変わりました。みんなが「頑張れ、頑張れ!」と声をあげていました。Aさんが、やっとのことで泳ぎきった時、教師も学生も、みんなが涙を流しながら、「Aさん、良く頑張ったね!」と彼女を称えていました。

 その後、その高校でのイジメは無くなったそうです。


 余計なつけ足しは止めておきます。
 しばらくは、今のそのお気持ちを噛み締めてみてください。
(2003/07/04)

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■ インターネット

   匿名の掲示板
 先日NHKのTV番組で、孤独な若い母親の悩みを解消するのに、インターネットの掲示板が役立っていることを紹介していました。核家族化が進み孤軍奮闘する若い母親たちは、我が子への虐待・子供の病気・夫の無理解・公園デビューへの不安など、多くの悩みを抱えています。しかし、体面もあって知人には言えないような事も、ネット上ではさらけ出す事ができるんですね。
 おさな子に手を上げてしまった母親は、自分のざんげを掲示板に書き込みました。すぐに、他の母親たちから共感と理解の書き込みがあり、そのことで母親は救われました。
 39度の発熱が5日も続く赤ん坊の母親には、とにかくすぐに病院へ行くよう、強く、しかし優しくアドバイスが書き込まれました。
 家庭を顧みない夫に悩む母親には、離婚経験のある先輩(?)から「まず、自分の経済力をつけなさい」とアドバイスがありました。

 匿名であることが時々批難の対象になります。批難されるべき多くのマイナス面が現実にあることは認めざるを得ません。しかし、決して悪いことばかりではないんですよね〜。クルマと同じで、要はそれを利用する人間の使い方次第、ということでしょうか・・・・。
(2002/10/01)

   フリーメールって、使えるかも・・・・
 この掲示板にカキコしていただく方のアドレスって、最近「Yahoo!メール」が多いような気がします。当の私もそうですが・・・・(笑)。
 ネット上でアドレスを公開するのって、何だかちょっと不安だったりしますよね。そんな時、フリーメールと呼ばれる無料で取得できるメールアドレス(例えば、Yahoo!メールとかHotmail等)を使うと、イザという時簡単にそのアドレスを廃棄して、また新しいアドレスを取得できます。有料で契約している大手プロダイバーのアドレスは、そう簡単にはいきません。そんな理由もあって、フリーメールを使う方が増えているのかもしれません。

 いくつかのフリーメールを比べると、(私が調べた範囲では)「Yahoo!メール」がいちばん使い勝手が良いようです。それは、他のフリーメールがブラウザ上でしか使えないのに対して、「Yahoo!メール」は一般のメールと同じようにメールソフトで送受信できるからです。もちろん、他のフリーメールと同じようにブラウザだけで使うこともできます。この場合には、自分の使ったPCにはメールが残らないので、会社で見るにはいいかもしれませんね。とにかく、どちらでも使えます。送信したメールに入る広告文もあっさりしているし・・・・。
 掲示板などでアドレスを公開することに躊躇していらっしゃる方は、一度「Yahoo!メール」を検討してみてはいかがですか?(といっても、Yahoo!から何か貰ってるわけではありませんが)小さなリスクで、新しい情報交換のチャンスが生まれるかもしれません。そして、意外な相手からメールが届いたりするかも!?Yahoo!メールのヘルプに詳しい説明やQ&Aがあります。

■無料のYahoo!メールに登録するには・・・・
 「Yahoo!メールへようこそ」をクリック→「Yahoo! JAPAN IDを登録」をクリックして設定を開始します。入力する自分の情報は、何も正確な本名や生年月日じゃなくてもOKでしたよ(Yahoo!さん、ゴメンナサイ!)。

■メールソフトでも使えるようにするには・・・・
 通常の設定だと、ブラウザでしか使えません。メールソフトで送受信できるようにするには、画面左側のメニュー「オプション」→「POPアクセスと転送」→「Yahoo!デリバーに登録」→ユーザ情報(テキトーに入力しても大丈夫!)→終了ボタン→「POPアクセス」を選ぶ→終了ボタン→メールソフトの設定が表示される→私の場合「Microsoft Outlook Expressの設定方法」を見ながら設定を行う・・・・といった流れになります。

※「ウィルス対策」は、ご自分の責任でしっかりやっておきましょうね!
(2002/11/17)

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